三富 貴峰
(株)GKダイナミックス(東京都豊島区)
三富貴峰・動態デザイン室長
川村義肢とは何度も共同開発させていただいています。リハビリで大切な患者さんの「やる気」を向上させるのはデザインの役割と考えており、GSDの場合「目立たないけど頼りになる」というコンセプトから新しい装具のあり方を考えました。「やる気」を演出するのは優しく頼りになるチタンフレームのデザインや、歩きたくなるスポーティテイストです。一方、シンプル/ミニマムなデザインによる目立たなくきれいな姿を目指しましたが、それは装具に重要なサポート力と相反します。この難しい課題を解決するために、川村義肢は次々と10回以上の修正試作と現場検証を行い、その時のアイデアのキャッチボールから「リアエントリー」という革新的な装具の着けやすさや、サイズの違いに対する広い適応力も獲得できました。このようにモノの開発の過程において、試作して使って検証するところがGSDの開発がうまくいったポイントだと感じており、川村義肢の現場重視の姿勢には大変感心しています。