本日のDMPおはようメッセージ
本日のDMPおはようメッセージ

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「如実知自心(ニョジツチジシン)」
という言葉が仏教にある。

自分自身の心をしっかりと見つめて、
その行動に主体性を持たせよう
という意味である。

 
Appleの創業者のスティーブジョブスは
「今日が人生最後の日だとしたら、
 何をしたい」

と毎日鏡の中の自分に
問い掛けていたという。

その真意は、
「なぜ仕事をするのか」
「自分の人生をどのように生きたいのか」
ということであろう。

 
今を大事に生きよう!
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新入社員を迎えるこの時期、
読みたくなるブログの記事があります。
 
新入社員たちだけでなく
指導する側にも是非読んで欲しい内容です。
 
お時間のある時に・・・。
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「ヨドバシカメラ人事担当者のブログ」

新入社員が退職した。入社してわずか10日。

「この会社は自分に合わないと感じた」
というのが退職理由。

あまりにも漠然とした理由なので、具体的に
なにがどう合わないと感じたのか尋ねてみた。

すると。

「販売はアルバイトの延長のような仕事。
 ずっと続けていく気にならないし、
 自分に向かない」
とのことだった。

当社では、2週間の新入社員研修期間中に
売場での販売実習を数日行なう。

講義とロールプレイングで学んだ接客応対技術を、
実際に売場で体験するのが目的だ。

その実習の結果、新入社員のKさんは
「自分に合わない」と思ったそうだ。

辞めてどうするのか、Kさんに聞いてみた。

 

「公務員を目指します。」

まただ。採用や研修を担当していると、
毎年必ずこういう若者と遭遇する。

「安定していて、楽そうだから」
という、かつての私と同じ発想。

いや、決めつけるのはよくない。
公務員(地方上級とのことだった)を目指す、
彼なりの確固たる理由があるのかもしれない。

「公務員になりたいのは、なぜ?」

「地域の人たちに貢献したいからです。」

「地域の人に貢献というと、
 具体的にはどういうことをしたいの?」

「・・・市役所の窓口で、
 住民の相談に乗ったりとか・・・」

「ヨドバシカメラの店でお客様の相談に乗るのは
 アルバイトの延長にすぎないと思うのに、
 市役所で住民の相談に乗るのはやりがいがある
 と思うんだね。それはどうして?」

「・・・いや、その
 ・・・民間とは違う、というか・・・」

ああ、やっぱり。「安定」「楽そう」
公務員志望シンドロームだ。

その発想が悪いとは言わない。

しかし、

それだけでは信念を持って公務員を
目指している人たちとの
選考で勝ち残るのは難しい。

また、

仮に公務員になれたとしても、
決して幸せにはなれない。

残念ながら、Kさんに当社での仕事を
続ける気はないようだったので、慰留は諦めた。

しかし、わずか10日とはいえ
同じ会社で勤めた仲間である。
不幸にはなってほしくない。

Kさんには迷惑だったかもしれないが、
私なりの「働いて幸せ」という状態を
実現するための考え方を伝えることにした。

「Kさん。君はゲームが好きだったね。」

「え?あ、まぁ、好きですね。」

「対戦ゲームは好きかい?
 ガンダムエクストリームバーサスとかさ。」

「好きですよ。けっこうやってます。」

「そうか。アレはおもしろいよな。
 僕も好きでね。
 いい年してゲーマーなんて恥ずかしいけど。」

なんの話なのかといぶかしげなKさんだったが、
私はかまわずゲームの話を続けた。

対戦ゲームのおもしろさについて
お互いにしばらく語り合ったあと、
本題に入った。

「ところでKさん、ガンダムEXvsを
 初めてプレイする人が、
 対戦プレイで君に勝てるかな?」

「いやぁ、それはムリでしょう。
 僕、けっこう強いですよ。」

「そうか。じゃあ、初心者だとあっという
 間に君に負かされてしまうだろうね。」

「そうでしょうね。」

「じゃあ、質問。
 手も足も出せずにキミに負けた初心者くんが
『ガンダムエクストリームバーサスなんて
 つまらない!クソゲーだ!』
 と言ったとしたら、Kさんはどう思う?」

「それはおかしいでしょ。
 ゲームがつまらないんじゃなくて、
 自分がヘタなだけじゃないですか。」

「そうだよな。楽しさを理解するには
 練習と経験が必要だよな。
 ちょっとやってみただけで
『つまらない』とか『自分には向いていない』
 っていうのは、早すぎるよな。」

Kさんの表情が変わってきた。

伝わっただろうか?
楽しく、幸せになるには
努力や我慢も必要なのだということが。

実感できただろうか?
物事の本質を理解するには、
長い時間が必要なのだということが。

気のせいかもしれないが、
Kさんの雰囲気が変わった気がした。

オドオドしたところが消え、
目から意志が感じられるようになった。

「Kさん。社会人の時間は長い。
 22歳で入社して、定年は60歳。
 約40年もの年月だ。

 つまり社会人にとって入社後の10年は、
 大学で言えば1年生に相当する。

 たとえば大学の野球部に入部したとして、
 1年生のうちは球拾いやグラウンド整備、
 筋トレなど地味なことばかりだろう。

 楽しいどころか、むしろツラいだろうね。
 でも、彼らは野球部を辞めない。
 なぜだろう?」

「・・・野球が好きだから、ですか?」

「そうだろうね。
 野球が好きで、うまくなりたい!という
 情熱がある部員は、そのつらさの向こうに
 自分の成長があることをイメージする。

 だから乗り越えられる。
 逆に、なんとなく野球部に入った人は
 とても耐えられない。

『野球つまんね。サッカー部に行こ。』
 と思ってしまう。」

「・・・」

「そうやって
 サッカー部に移った一年生を待っているのは、
 やっぱり筋トレや100メートルダッシュ
 などの地味な練習だ。

 サッカーに対する情熱がない人は
『サッカーもつまんね』と思って転部する。

 その後は似たり寄ったりだ。

 テニス部では素振りに嫌気がさし、
 バスケ部ではハードさに耐えかね、
 吹奏楽部では音を出すのに一苦労、
 マンガ研究会に入ってもいきなり
  絵が描けるようになるわけじゃないし、
 演劇部では発声練習ばかり・・・
 すべて同じだ。

 最初からいきなり上手にできたり、
 楽しいなんてことは滅多にない。

 本当の楽しさにたどり着くには、
 努力と情熱が必要だ。

 短期間で転職を繰り返す人は、これと同じ。
 楽しさにたどり着く前に
 職を変えてしまうから、幸せになれない。」

「・・・僕が、そうなると?」

「それはわからない。ただ、公務員を目指す理由が
 さっきの答えのレベルだとすると、
 幸せにたどり着く可能性は低いぞ。
 大切な人生だ。自分がどんな職につくべきかを、
 もっと真剣に考えたほうがいいと思うよ。」

「・・・わかりました。ありがとうございます。」

Kさんが、どんな気持ちで
私の話を聞いたのかはわからない。

「こいつウゼぇ。」と思っていたかもしれない。

しかし、

相談を終え退職届を提出して去っていく時の彼は、
それまでと違って後ろ向きな逃避ではない、
前を向いて一歩踏み出そうとする者の顔をしていた。



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川村慶
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